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2020.02.11 tue

建築コラム:スカイツリーの制震機能に応用された五重塔の技術

こんにちは! マイスター品質の《藤代工務店》広報チームです!

日光東照宮の石鳥居をくぐって、スグ左側に五重塔があります。国の重要文化財に指定されている、とても美しい塔です。高さ36メートル。日本の五重塔の中では6番目の高さです。1650年に小浜藩主・酒井忠勝によって建てられたそうですが、1815年に落雷のため完全に消失しています。現在の塔は、忠勝の子孫である酒井忠進によって1818年に再建されました。

この塔の特長の一つに、逓減(ていげん)率の小ささがあります。五重の塔の逓減率とは、塔の上層と下層の幅の大きさの差を表しています。つまり、最上層の幅が最下層の半分ならば、逓減率は0.5。古い時代の塔ほど、逓減率大きく、安定した構えになっており、時代が新しいほど逓減率が小さく、細長い印象になります。
 


一般的には逓減率が大きいほど安定感を感じて美しいとされていますが、新しい時代の塔ほど逓減率が小さくなっているというところに、設計者の技術力アップとそのアピールを感じます。塔の逓減率を小さくしても倒れないという自信があったのでしょう。

スカイツリーの制震構造は、この日光東照宮の五重塔の心柱(しんばしら)を応用して作られています。五重塔の中心部を貫いている心柱は、実は上部から吊るされていて、底部が地面から浮いています。その最も大きい効用は、地震の時の振動・エネルギーを、心柱を振り子にすることで上手に逃がせること。逓減率の小さなスカイツリーも外側と芯が分離した構造で、地震が来た時に塔全体で地震の揺れを相殺する仕組みです。

日光東照宮の五重塔は、東日本大震災の時にも損傷なく、M9というエネルギーにも耐えたことになります。200年以上前の建築で免震技術を考え、それを設計・建築した当時の職人さんたちの実力には驚かされますね!